ご挨拶
 
昨年は、想定外という言葉がかつてないほど重い意味合いとなった1年でした。それまでの経験や知見ではおよそ見通すことのできなかったことがさまざまな場面で発生しました。

想定外の地震のマグニチュードや津波の大きさという自然の猛威の前には、人類の知恵もまだまだ無力ではないかと思えましたが、一方で復活に向けさまざまな分野で力強い対応も進んでいます。どんな困難な時にも諦めてはいけないことの大切さを学ぶとともに、人類の未来は明るいということを強く信じさせてくれます。
 
一方で、原発事故については、情報開示、事前対策、発生時対応などの状況を見聞きすると純粋に想定外事象とするには抵抗感の感じる事象がいくつも明らかになってきています。対処の方法によっては被害を限定的なものとする機会がいくつもあったのではないかと思われるからです。
 
このような事象を単に想定外とするのではなく、リスクシナリオの精度を高め、未来を見通すことになおいっそう注力する必要があります。さらに事象の発生時にどこまでどのように対応すべきかについては、一企業としても社会的にも受け入れられるレベルを再吟味・再定義し、このレベルを死守すべく企業努力を継続することが大切です。

また昨年末近くには、企業統治が長年機能しなかった大きな二つの事件が立て続けにあきらかになりました。その本質はいずれもムラ(の一部)の利益や保護のために、公開企業としての論理や法令を一切無視したことにあるのではないでしょうか。企業としての使命を組織全体で共有する仕組みを徹底し、Tone at the Topを堅持するのは当然として、独立・社外取締役の選任や、監査役・会計監査人の選任の透明性をさらに強化する必要があるように思います。
 
コーポレートガバナンスに関しては法制度の強化というよりは、個々の企業の取組みを自主的に進めるとともに、徹底的な開示を推進し、ステークホルダとのコミュニケーションを深化させることが最も重要ではないかと思います。ヨーロッパや新興国などの動向、外部経営環境の激変、経営のグローバル化、ITのさらなる発展など、大きなうねりの中で、どのような経営指針をどのタイミングで打ち出すべきかが問われています。

適切な経営指針をタイムリーに発信し続けるためには、適切なガバナンス体制による内部環境の変化への対応のみならず、ビジネスモデルに影響を与える様々な外部情報を一元的に管理するCI(Competitive Intelligence)を活用した外部環境の変化への迅速な対応も喫緊の課題となっています。また1992年に公表されたCOSOの内部統制のフレームワークも最近の世界的な環境変化を受けて、改訂版のドラフトが公表されました。新たに発生する多様なリスクに対して、個々の企業の創意工夫が一層問われる時代となり、より効果的で効率的なコントロールの在り方が、企業の競争優位を確固たるものとする切り札となるでしょう。

企業にとっては、このように急激に変化する経営環境にいかに対処し、競争優位を確保・維持しつつ持続的成長を遂げるかがますます大きなチャレンジングなテーマとなっています。プロティビティでは、このようなチャレンジに対して、高い専門性と品質をもって、グローバルネットワークを活用したソリューションを提供していきます。 
 
 
プロティビティ LLC
最高経営責任者兼社長
神林比洋雄
 
 
 
 

      
     
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